人間の認識力を機械で作りだす。

中山 英樹 (2005 年度機械B進学 國吉・原田 研究室所属 博士課程 2年)
ひとこと

学科選びで大切にするべきことは、自分が何を一番やりたいかだと思います。今自分が持っている能力よりも、どういうことに興味があって、どういうことなら頑張れるか、をしっかり考えてください。能力や技術は後からついてきます。

自分の見たものを機械が言語化する

 自分が見たものが何であるか、どういう状態であるかコンピュータが自動的に解釈し、記録する。そんな機能を持った「人工知能ゴーグル」について研究しています。

 視界にある物体が何であるか認識することは人間には当たり前ですが、コンピュータにとっていまだ難しいものです。「人工知能ゴーグル」は、画像認識技術で映像を解析し、結果を言葉で表現することで、自分が見た物の履歴が検索できます。現在、実験室レベルでは十分利用可能なレベルとなっています。今後は一般的な環境下でシステムを適応させることが課題です。

画像解析のために、プログラミングの勉強はかかせません。

夢がある学科

 機械Bを選んだきっかけは、ロボットやVR技術を扱っており、夢があるなと感じたからです。色々な技術が学べそうであるのも魅力でした。

 振り分け後、演習や授業などを通じて、幅広く要素技術が学べ、他の学科にはない視点を持てたと思います。新しいことを抵抗なく吸収できる人には向いている学科だと思いますね。

 研究室配属で國吉原田研を選んだのは、人間の認識能力を、技術を用いて創り出したいと思ったからです。 当時 パターン認識の有名な先生がいらっしゃったことと、研究室自体が横断的に様々な要素技術を育てていたのが決め手でした。実際この研究室に入ってみて、自分がやりたいことに取り組めていますし、自由で雰囲気も良いので、大変満足しています。

人工知能ゴーグル。これで目に映ったものを記録します。

楽しみながら研究できる場所

 基本的に研究室にコアタイムはないので、大体昼位に来て、夕方~夜11 時頃まで研究をしています。夜遅いなという印象を持たれるかもしれませんが、楽しいことをやっていて、気づいたら夜になってしまった、という感じです。研究以外にも、気になる授業や、毎週ある研究会に参加し、活発な議論を交わしています。

 将来も研究は続けたいと考えています。画像認識の分野は、インフラがどれだけ整っているかが重要なので、アカデミックに限らず、企業の研究所なども視野に入れていきたいですね。