ユーザフレンドリな技術のために。

永井 佑樹 (2010 年度機械B進学 廣瀬・谷川 研究室所属 修士課程 1年)

ひとこと

学科選びも、研究も、勉強も、全ては自分の軸を持つことが大切だと思っています。少なくとも、自分の軸を探すための時期でありたい。学科選びは、それを考える良い機会です。自分を見つめなおして、自信を持って進んでいける道を選んでください。



高齢者の社会参加のためのICT基盤づくり

 モバイルやテレビを通して,ICTの手助けを受けながらおじいちゃんたちが元気に働ける未来のために、高齢者にとって使いやすいユーザインタフェースやシステムの研究をしています。卒業研究では,モバイル機器を通して高齢者の持つ知識を集めるための研究をしました。おじいちゃんやおばあちゃんにスマートフォンをぱっと渡して「はい、使ってください」といってもなかなか使えないものですが、システムが手助けをして、何を教えて欲しいのか、どう入力してほしいのかをわかりやすく質問してあげると、予想以上にこたえてくれて、いろいろな知識を披露してくれるものです。 技術を発展させていくのは技術者・研究者として楽しいことですが、それだけではユーザにとって複雑でわかりにくいものになってしまうこともあります。技術が社会に受け入れられていくためにはユーザ目線で考えることが大切だという考えから、高齢者関係の研究をすることに決めました。自分とは違う目線からものごとを考えるのはなかなか大変ですが、おじいちゃんおばあちゃんに自分の作ったものを使ってもらいながら話をする度に、自分の研究の必要性を実感し、充実感があります。

自分で作ったアプリを調整中。実際におじいちゃんおばあちゃんに使ってもらいながら、使いやすいインタフェースを作っていきます。


「ものづくり」を通して未来を考える

 私は、機械Bに進学しようと元々決めていたわけではありませんでした。高校時代から「自分の思考の仕方は情報系に向いているのではないか」と感じながら、一方ではものづくりに興味があり、情報系だけを勉強することには物足りなさを感じていました。そんな漠然とした思いを抱きつつ進振りを迎え,ある日友人に思いをぶつけたところ,「それなら機械Bがあってるんじゃない?」と言われました.友人が機械Bを薦める理由はまさに私が求めていたことと合致しており、数秒の会話だけで機械B進学を即決してしまいました。実際に、機械Bでは、機械・情報・電子回路等ものづくりのための知識を幅広く学ぶことができ、満足しています。さらに、演習や課題を通して、自分の技術とセンスを磨きながら、ものづくりを通して未来を作ることを考えていける良い学科です。進学してから就職状況も良いことがわかり、自分の決断は間違っていなかったと確信しました(笑)



ミーティングでは先生や先輩たちとの楽しく熱い議論で盛り上がります。


センスを磨ける研究室

 私たちの世代の研究室決めの時期は、ちょうど東日本大震災のあった時でした。それまでは、機械Bの研究のひとつのメインテーマであるロボットに興味があり、研究室選択もその興味に従うつもりでした。しかし、地震があったことで、単純に技術だけでなく、技術を人にとって分かりやすく、有効に使ってもらうことをもっと考える必要があると感じました。そこで、ヒューマンインタフェース等、機械と人の関係を考えることのできる廣瀬・谷川研究室に入ることを決めました。研究室には、自分を表現するためのセンスがある人達が大勢いて、とても刺激を受けます。自分もセンスを「磨かなければ」と思わせてくれる、決して甘くはないけれど、成長の機会を与えてくれるとても貴重な環境だと思っています。博物館展示のための研究や高齢者のためのインタフェースの研究など、機械だけでなく人間を相手にする機会の多い研究内容を扱っているので、女の子も興味を持ちやすい研究分野だと思います。むしろ女の子の感性が活きる分野だと思うので、女の子がもっと入ってくれると良いですね。