昆虫の脳の情報処理を解明する。

藤原 輝史 (2006 年度機械B進学 神崎・高橋 研究室所属 修士課程 2年)
ひとこと

迷っていたら直感で決めたらいいと思います。それと直前でなければ色んなイベントに参加して色んな事に手を出してほしいです。知識がないと面白さがわかりませんからね。知識を得るには現場を見るのが一番です。

昆虫の脳の情報処理を調べる

 カイコガの嗅覚について研究しています。オスはメスのフェロモンを感じて行動するんですが、そのときの臭いの識別や臭い情報から行動になるときの脳が担う役割について研究しています。昆虫は単純なので神経活動と行動の結びつきがわかりやすいんです。生物の脳のアルゴリズムを解明できたらロボットにも役立つと考えられています。

この廊下にある全部の部屋が神崎研。非常に広々しています。

生物と工学の両方

 機械なのに生物系のことをしている訳ですが、勉強が面白かったのであまり深く考えていませんでした。自分が一番興味を持ったことをどんどんやればいいと思います。勉強すれば生物系の人もすぐ追い越せると思っています。それに生物と工学の両方をやる人は少ないのでそこに自分の強みがあると考えています。

 神崎研のことは知っていたんですが、最初はロボットを作りたくて機械B に入りました。ちょうどアシモなどが注目を浴びていたころで、衝撃を受けたのが大きかったです。就職に有利らしいという研究とは違う理由もありました(笑)

 入ってからはロボットを作るなら脳の勉強もしようと思って生物系の勉強を始めました。ロボットを作りたいという気持ちはあったのですが、そのうちに生物系のほうが性に合っていると感じるようになって、今の研究室を選びました。機械B は色々な道がありますね。演習でもプログラミングのようなソフトだけでなくてスターリングエンジンの製作でハードもできるのが面白いと思います。


カイコガ。かわいいです。成虫になると餌を食べません。

博士課程に進んで脳研究を続ける

 最近の研究室での生活は不規則です。研究室に泊まることがあったり、昼過ぎに来ることがあったりしますが、だいたいは朝はラッシュに巻き込まれるのが嫌なこともあって遅めなことが多いです。9 時位に起きて11 時位に学校に来ます。

 修士修了後は博士過程に進んで研究者になりたいです。昆虫かどうかは分からりませんが脳の研究を続けたいですね。生物の脳の情報処理がどうなっているかを解明するのが目標です。