- 若田部 亮 (2012 年度機械B進学 國吉・新山 研究室所属 修士課程 1年)
ひとこと
手をデータグローブで計測して解析することで,人の巧みな物体操作を調べる研究をしています.機械情報工学科には,ロボットと人について,学び研究するためのあらゆるモノが詰まっています.興味のある研究室があれば,ぜひ実際に見学しにきてください.実物は,迫力が違います!
自作のシミュレータで計測結果を解析中
超薄型・高密度触覚センサグローブを使った接触運動の解析
人は手を巧みに使って,散らかった環境の中でも安定した物体操作ができます.こうした人の巧みな「接触運動スキル」の原理を明らかにするために,高密度データグローブを用いて接触運動の計測・解析を行なっています.
第一の目標は,接触運動スキルの特徴・制御原理を知ることです.更には,それをロボットの設計に組み込むことで,器用な義手や日常生活に近い環境で動作するロボットハンドの実現を目指していきます.

わかりやすくデータを視覚化してプレゼン
作りたいものを作れる場所
機械情報工学科には,ロボットと人について,学び研究するためのあらゆるモノが詰まっています.
カリキュラムでは,作りたいものを作るための能力と,作るべきものを見極める能力が身につきます.幅広い講義と対応する演習によって,体系的な知識を習得してすぐに実践できます.例えばロボットであれば,その構成要素である機械・回路・制御を深く理解することで,ロボット全体を適切にデザインできるようになります.また,演習の総大成である「自主プロ」では,自由に好きなものを作ることができます.自分の作りたいモノを見つけ,要求仕様を吟味し,製作し,発表する,ものつくりの過程をひと通り行うことができます.骨が折れますが,かけがえのない経験になります!
更に,それぞれの得意分野で尖った友人に出会えるでしょう.そうした友人と休み時間に少し議論するだけでも,成長できます.

センサグローブを装着して、繊細な接触を計測。誰も扱ったことのない貴重なデータです。
ロボットに興味があるすべての人へ!
現状の,人とロボットの関係に興味・疑問を持っている人は,ぜひ機械情報工学科を新振りの選択肢にお考えください.
少し興味を持っている人には,全ての研究室を見て,興味を持てる研究を探してみてください.また,もしそのような研究があったら,研究室に実際に見学にしてください.実物は,迫力が違います!機械情報工学科で行われている研究は,昆虫のようなミクロなロボットからヒューマノイドロボット,発達障害や幻視痛の機序解明まで,非常に幅広いです.ぜひ,面白いことを見つけて,一緒に機械情報工学科で楽しく学び,研究しましょう!
進路は,長期的視点を持って興味ベースで選んでください.駒場の2年は,修士・博士修了までの時間に鑑みれば,長くありません.「今はこっちの分野が得意だから…」と考えている方がいるかもしれません.しかし,駒場の時に取った授業や今できることではなく,「何に興味があるか」「どのような人間になりたいか」を考えて,進路を決めることをおすすめします.

研究室メンバーで野外バーベキュー